わかりやすい文章とは?今すぐ実践できる書き方の16ポイント

Sambushi編集部です!

いきなりですが、「わかりやすい文章に必要なことは?」と質問されたら、皆さんはどう答えますか?

わかりやすい文章と聞くと、小説家のようなスキルやセンスをもっていないと書けないと考える人もいますが、そのようなことはありません。ポイントをしっかりと押さえておけば、ある程度わかりやすい記事を制作することができます。

今回は、わかりやすい文章を書くための16ポイントを4つの分野でご紹介します。

すぐに実践できるポイントですので、「これからライターとして活動したい!」という方は特に文章を書く際の参考にしてみてください。


構成に関するポイント

ポイント1.ターゲットがブレないようにする

オウンドメディアや記事などを制作する際には、ターゲットとなるユーザーが存在しますね。

記事の制作を進めていくと、ターゲットがブレてしまうことがあります。ターゲットがブレると、誰のための記事なのか、という点がわからなくなってしまい、読み手に「わかりづらい文章」という印象を与えてしまうので注意が必要です。

例えば、高級なドッグフードを販売している会社が、ワンちゃんと一緒に暮らす飼い主さんのなかで、高級なドッグフードを求む飼い主さん向けの記事を制作するとします。

ワンちゃんのごはんには様々な種類がありますが、価格が安くても栄養が豊富なドッグフードは多くあるため、おすすめです。

上記のような文章だと、高級なドッグフードを求む飼い主さん向けに、安いドッグフードをおすすめしていることになり、需要と供給のバランスが崩れてしまっています。

設定したターゲットがブレると、読み手にとってはわかりづらい文章であり、読み手にとって価値がない記事を受け取られてしまいます。

ポイント2. 結論を冒頭で伝える

結論は、記事や文章の冒頭で伝えるようにしましょう。

読み手が、一文一文を丁寧に読むとは限りません。文章を飛ばしながら読む「斜め読み」をすることもあります。今、記事を読んでいるあなたも、斜め読みをしているのでは?

そのため、結論を冒頭で伝えておかないと、結論がわからないまま文章を読み進めていくことになりますね。そうすると読み手が「どこに結論が書いてあるのかわからない!」と感じてしまいます。

先に結論を伝えておけば、斜め読みでもスムーズに話が入ってくるようになり、結論を述べずにダラダラと文章を書いてしまう事態も避けることができます。

ポイント3. 主語と述語を一致させる

読者の思考に時間を取らせないためには、主語と述語を一致させることが重要です。

「朝食を食べなかった理由は、遅刻しそうだからです。」

「朝食を食べなかった理由は、遅刻をしないために走りました。」

上2つの文章を比べてみてください。前者は主語に対して述語が一致しているため、意味の伝わる文章になっています。それに対して後者は、主語と述語が一致しておらず意味がわからない文章です。

また、主語と述語の距離を文章内で近づけることも大切なポイントです。

「たかし君が信号を渡った」

上のような文章があったとします。主語の「たかし君」と述語の「信号を渡った」の距離が近く、わかりやすい文章です。

それでは、以下の文章だとどうでしょう。

「たかし君が、うだるような暑さのなかでセミの声と照りつける日差しをその身に受け、道中のコンビニで買ったアイスキャンディーを食べながら、来る夏休みへ思いを馳せつつ信号を渡った。」

主語の「たかし君」と述語の「信号を渡った」の間に多数の文章が挟みこまれていて、最終的に何が言いたかったのか伝わりづらい文章です。

わかりやすい文章は端的に伝える力が求められます。どうしても主語と述語の間に文章を挟んでしまう場合は、文章を分けたり、本当に必要な要素だけに絞ると良いでしょう。

ポイント4. 修飾語と被修飾語の位置に注意する

主語と述語だけでなく、修飾語と被修飾語の位置に注意することもわかりやすい文章を書くうえで大切です。

「全力でたかし君は走りました」

「たかし君は全力で走りました」

2つの文章を比べてみると、後者は修飾語と被修飾語の距離が近いため、わかりやすい文章に感じます。

修飾語や被修飾語が長く理解しづらい文章になってしまう場合は、思い切って一文を短く分けることも効果的です。

ポイント5. 句読点を適切な位置に入れる

句読点のない文章は、一文が長くなりやすいです。

句読点を入れる際のポイントは「息継ぎ」です。文章を声に出して読みながら、息継ぎをするタイミングで句読点を入れると、読みやすくわかりやすい文章が書けます。

文章に句読点を入れすぎると、矢継ぎ早に話をしているような印象を受けます。加減に気を付けながら句読点を入れましょう。

表現に関するポイント

ポイント6. あいまいな表現をしない

あいまいな表現は、わかりやすい文章の妨げになります。

断言せずに遠まわしな言い方をしたり、「~だと思います」「~だそうです」といったどこか他人事のような文章を書くと、書き手の自信のなさを露呈させるだけです。

あいまいな表現をすると歯切れの悪さから読者もどう受け取っていいのかわからず、文章の説得力が弱まってしまいます。

ただし、文章の内容によっては断言することを避けたほうが良い場合もあります。あいまいな表現にすべき場所とそうでない場所を見極めましょう。

ポイント7. 受け身の表現をしない

文章には受動態という受け身の表現があります。

「表彰状の授与が行われました」

状況を客観的に表す際に使いがちな文章ですが、受動的な表現はときとして後ずさりな印象を与えます。

「表彰状の授与を行いました」

受動態から能動態に変化させることによって、文章のなかで伝えたい趣旨がハッキリと伝わります。主語によっては受動態から能動態へ変化させる際に意味がガラリと変わってしまうため、主語と述語の関係性に注意しましょう。

ポイント8. 文末は短く表現する

文末を短く表現すると、スッキリとした印象を与えます。

「明日は出社することができるようになります」

「明日は出社できます」

上の2つの文章を比べてみましょう。意味はどちらも同じですが、後者は余計な言葉を挟まず短く表現しているため、わかりやすい文章に感じます。

情報に関するポイント

ポイント9. 一文に情報を詰め込みすぎない

長いキーワードを扱う文章であっても、できるだけ一文に情報を詰め込みすぎず、短くしましょう。

句点を挟まない文章は、読み手の読むスピードと理解するスピードが合わずに「何が言いたいのかわからない」文章にみえてしまうからです。

そのため、文章を書く際はできるだけ句点で区切りながら書きましょう。難しい場合は、文章を書き終えたあとに短くできないか考える方法がおすすめです。

ただし、一文を短くするあまり単調な文章にならないよう注意が必要です。「~です。~です。~です。」のような、同じ文末の文章が続いてしまうと、かえって読みづらさを与えてしまいます。

ポイント10. 不要な接続詞は削除する

接続詞とは、次のような言葉を指します。

・しかし
・または
・および
・ただし
・そして
・さらに
・つまり など

これらの接続詞は、必要な箇所で適切に使用していれば問題ありません。

しかし、文章で頻繁に接続詞を使用すると、文章がダラダラと続いてくどい印象を与えてしまいます。

逆接や順接といった適切な箇所を見極め、必要な場所でのみ接続詞を使うようにしましょう。

ポイント11.指示語はなるべく避ける

学生時代のころ、現代文の授業で「作者が指す“その”の意味を答えよ」といった問題を解いたことがありますよね。記事を書いている側にとっては指示語は便利なものですが、使用しすぎると読み手にとってはわかりづらい文章となります。

最近DXに取り組む企業が多いです。しかしこれの意味や、状態について正しく理解していますか?

上記の文章だと「これ」が指す意味が「DX」なのか、「DXに取り組む企業」なのか、判断しづらく、わかりづらい文章となります。

指示語を別のキーワードに置き換えることのほかに、指示語を削除する方法もあります。

「ITツールを導入すればいい」。それをいうのは簡単です。しかしそれを実現するには、様々な問題があります。

上記の文章では「それ」を削るとシンプルでわかりやすい文章になります。

「ITツールを導入すればいい」というのは簡単です。しかし実現するには、様々な問題があります。
指示語を一つでも使用したらわかりづらい文章になる、とまではいいませんが、なるべく指示語の使用は避けるようにしましょう。

ポイント12.具体性をもたせる

「ポイント11.指示語はなるべく避ける」に通じますが、文章には具体性をもたせるようにしましょう。

ビタミンB1は、ワンちゃんにとって摂取すべきビタミンです。

上記の文章では、ワンちゃんにとってビタミンB1が必要なビタミンであることはわかります。しかし、「ビタミンB1の働きは?」「ワンちゃんの何に効くの?」といった具体性が不足しているため、読み手にとっては「ビタミンB1が必要な理由」がわからない文章となります。

ビタミンB1は、ワンちゃんの皮膚や粘膜を健康に保つ働きをするため、ワンちゃんが摂取すべきビタミンです。

「ビタミンB1が必要な理由」を追加するだけで説得性がアップした文章となります。

表記に関するポイント

ポイント13. 漢字・ひらがな・カタカナを使い分ける

「漢字、ひらがなどちらの表記でも違和感がないけど、どちらを使えばいいのだろう」と表記で迷う方もいるでしょう。漢字、ひらがな、カタカナの使い方によって、文章が読み手に与える印象は違ってくるものです。

漢字の多い文章はどこか硬い印象を与えます。難読漢字が出てくると思考の妨げをするため、カッコ書きで読み仮名を振ると親切です。

ひらがなの多い文章は、漢字の多い文章とは反対に柔らかい印象を与えます。ただし、ひらがなばかりの文章は読みづらさを感じるため、程度が大切です。

カタカナは横文字のほかにも、文章にアクセントを加えたいときに使用します。漢字とひらがなで構成することが多い文章において、目立つからです。

文章に「コツ」や「クセ」などのカタカナを加えることによって、リズム良く文章を読めます。カタカナは「グツグツ」といった擬音や「コソコソ」などの擬態を表す際にも使用します。

ただし、一つの記事内で表記がバラバラになる“表記のゆれ”には注意してください。

ご飯を食べようとしたが、ごはんをつくるための材料が冷蔵庫にありませんでした。

上記の文章では「ご飯」と「ごはん」のどちらも使用しても問題はありません。しかし、同じ意味で使用されている場合は、表記をどちらかに統一するほうがベターとされています。

ポイント14.重ね言葉にならないようにする

重ね言葉は無自覚で使用してしまうことが多いです。Sambushi編集部が主に多くみかけるものから、いくつかピックアップしてみます。

・違和感を感じる →「感」が重複している
・一番最初に →「最初」には「一番」の意味が含まれている
・返事を返す →「返事」には「返す」の意味が含まれている   など

ほかにも数多く存在していますが、重ね言葉は日常の会話で使われることもあります。そのため、文章としても違和感なく使用してしまい気づけなかった、というケースが多いです。

見落としがちなポイントなので、重ね言葉を発見できるツールを使用したり、他人に記事をチェックしてもらったりすることで防ぎましょう。

ポイント15.多くのキーワードを羅列しない

一つの文章に複数のキーワードを羅列すると、読みにくくわかりづらい文章となるので、避けましょう。

例えば、次のような文章だとパッとみた印象が「読みづらい」「わかりづらい」となりやすいです。

ビタミンCを多く含む食品は、赤ピーマン、黄ピーマン、キウイフルーツ、レモン、イチゴ、キャベツ、ジャガイモなどがあります。

キーワードを多く記載したい場合は、一つの文章内に羅列するのではなく、箇条書きを活用し読みやすい体裁にすることが有効です。

ビタミンCを多く含む食品は、次のようなものがあります。
・赤ピーマン
・黄ピーマン
・キウイフルーツ
・レモン
・イチゴ
・キャベツ
・ジャガイモ など

キーワードが何個並んだらNGといったルールはメディアによって異なりますが、4つ以上キーワードを並べる必要があるのであれば、箇条書きを採用することをおすすめします。

ポイント16.誤字脱字をしない

基本的なことですが、誤字脱字が多い記事はわかりづらい文章となります。

明日学校に以降としたが、休みたった個とを忘れていまいた。

誤字脱字があっても、意味を予測し読み進めることは可能です。しかし読み手にとってはわかりづらく、読むことにストレスを与える可能性もあります。

重ね言葉と同様に自分だけでチェックしても、見落としがちなポイントなので、ツールや他人に読んでもらうなど、チェックを強化することで誤字脱字を防ぎましょう

まとめ

今回は、わかりやすい文章を書く16ポイントをご紹介しました。

オウンドメディアの記事コンテンツに限らず、ブログやメールなど何かしらの文章を書く際にも「わかりやすい文章」を書くスキルは大切です。

16ポイントをイメージしづらい人は、わかりやすいと感じる記事や文章を探し、真似して書く方法もあります。

記事を公開したり、クライアントに納品したりする前に、16ポイントに押さえたわかりやすい文章になっているかチェックするようにしてください。

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