記事コンテンツは一度作ったら終わりではなく、定期的に情報を更新することが大切です。古い情報のままでは読み手にとって不要なコンテンツとなり、オウンドメディアなどのサイト上で価値がなくなってしまいます。
そのような一度公開された記事コンテンツのタイトルや本文を再度見直し改善、情報を更新していくことを一般的に「リライト」と呼びます。
しかし、「どのようにリライトしていけば良いのか分からない」「リライトする記事の選び方に悩む」などの疑問を抱く方もいるのではないでしょうか?
適当に記事を選んでリライトしていけば良いわけではなく、記事の選定方法やリライトのポイントなどを理解しなければ効果的なリライトはできません。
そこで今回は、リライト記事を選定する際の4つの基準や、リライト時に意識すべきポイントを詳しく解説していきます。
この記事を読めば、効果的なリライト施策が実現し、オウンドメディアのさらなる成長や拡大に繋げられることでしょう。
PV数やセッション数が上がらない、検索上位に表示されないと悩まれている方はぜひ目を通してみてください。
リライトとは
先ほど「リライト」について触れましたが、ここでもう一度「リライト」についてみていきます。
リライトとは、すでに公開している記事コンテンツをさらにブラッシュアップさせるために書き直すことをいいます。文章の内容や意図は変えず、ユーザーのニーズをさらに満たす内容へ改善することが目的です。
また、リライトが必要な理由は、次の3つです。
- 最新情報に更新する
- ユーザーのニーズにあった記事に改善する
- 検索エンジンのアルゴリズムに対応する
最新の情報を更新したり需要に沿った内容を追加したりすることで、ユーザーにとって利便性の高いコンテンツへと改善し、PV数やセッション数を増やしていきます。
リライトする記事を選定する4つの基準
「リライトすることが重要であることはわかったけど、リライトする記事はどのように選べば良いのか」と、選定する基準に悩まれる方もいるでしょう。
もちろん、なんとなく記事をピックアップしているのでは、効果的なリライトができるとはいえません。
リライトすべき記事を選定する基準は、次の4つです。
- 検索順位は高い∧クリック率が低い
- 検索トラフィックが減少傾向である
- 検索結果上位を狙えるコンテンツ
- 更新日が古いコンテンツ
それでは、各項目を詳しく解説していきます。
検索順位は高い∧クリック率が低い
検索表示回数は多いけれど、クリック率が低い記事はリライトの余地があるといえるでしょう。
検索表示回数が多いということは、検索結果の上位に表示されているはずです。しかし、検索表示回数に対してクリック率が低いのであれば、ユーザーにとって魅力的なタイトルやディスクリプションではないのかもしれません。
多くのユーザーはタイトルや記事の内容を説明するディスクリプションを見て、クリックするか判断しています。
そのため検索順位とクリック率に乖離がある場合は、検索結果に表示されるタイトルやディスクリプションのリライトを検討してみましょう。
検索トラフィックが減少傾向である
過去と現在の検索トラフィックを比較して、流入数が大幅に減っている記事もリライト対象の候補となります。
流入数が減少傾向にある場合、他サイトの記事コンテンツにユーザーが流れている可能性が考えられます。その理由は、情報が古いことが明らかでユーザーが最新情報を求め他サイトの記事コンテンツに流れ、結果として検索順位も下がる、といったこともあるでしょう。
数値の変化を見逃すことなく、「なぜ減っているのか」という変化の先の原因について知り、なるべく早い段階で対応できるようにしておくことが重要です。
比べる期間は年単位や数ヶ月単位など、長期間でも短期間でも問題ありません。季節に左右されるようなキーワードなど、キーワードの種類によって需要の多い期間と少ない期間の差がある場合は、年間単位でみていきましょう。
検索結果上位を狙えるコンテンツ
自分が調べたいことがあったとき「検索エンジンで検索をしてみたが、回答となる記事コンテンツが見つからず、検索結果ページを2ページ、3ページ…と探した」という経験はありませんか?
検索順位は低くてもクリック率が高い場合は、このようにユーザーが現在の検索上位に表示されている記事に満足できていないのかもしれません。
この場合は、自社コンテンツより上位に表示されている競合サイトと見比べて、自社のコンテンツに不足している要素を洗い出しリライトを行えば、検索上位に表示されるかもしれません。
- タイトル、見出し、ディスクリプションのリライト
- キーワードの追加
- 競合サイトにはない独自性のある内容の追加
上記であげた項目を意識してリライトすることも検討してみましょう。
公開日や更新日が古い
作成または公開した日付が古い記事は内容が古く、現在の状況に合わない時代遅れの記事になっている可能性があります。
現在、ユーザーはさまざま形で情報を収集することが可能で、情報が古いかどうかの判断も早いです。そういった現代のなかで更新してから長い期間放置されている記事は、ユーザーからの信頼を失う恐れもあるでしょう。
ユーザーに最新の有益な情報を提供するためにも、更新日が古いままになっている記事は、新しい情報へリライトすることをおすすめします。
リライトのポイント
ここまでリライトの必要性、リライトするべき記事の選定についてご紹介してきました。では実際にリライトをしようしたとき、どんなことを意識するべきなのかについてみていきましょう。
リライト時に意識すべきポイントは次の通りです。
- ユーザーの検索意図を分析する
- キーワードをタイトルと見出しに入れる
- サジェストキーワードと関連キーワードを含める
- 共起語を含める
- 更新日を追加する
- 読みやすい文章にする
何も計画しないままリライトすると、検索順位が下がってしまう可能性もあります。リライトの効果を高めるためにも、これから説明するポイントをしっかり理解しておきましょう。
それでは各項目を詳しく解説していきます。
1. ユーザーの検索意図を分析する
リライト候補となる記事の流入キーワードのなかから、検索回数が多いものから洗い出して、ユーザーの検索意図を再考してみましょう。
そのあと、対象キーワードと記事の内容を照らし合わせて、ユーザーの求める答えが書かれているかをチェックしていきます。
実際に流入してくるキーワードの他にも、狙っているキーワードのペルソナを考え直してみるのもおすすめです。
対象キーワードで検索してくるユーザーの需要と記事の内容がずれていないか?を確認しましょう。
2. キーワードをタイトルと見出しに入れる
記事のタイトルや見出しに狙っているキーワードが入っていない場合は、対象のキーワードを追加していきます。
すでにキーワードを入れている場合は、さらに魅力的なタイトルや見出しに変えられないか検討してみてください。
SEO対策では、タイトルと見出しは最も重要とされています。とくにタイトルは、検索結果に表示されたときに記事をクリックされるか判断される重要な項目のひとつです。
ユーザーが思わずクリックしたくなるような、魅力なタイトルや見出しに変えていくのが理想的なリライトといえます。
ユーザーの検索意図を反映させて、クリック率が上がるようなタイトルや見出しにリライトしていきましょう。
3. サジェストキーワードと関連キーワードを含める
検索窓へ入力するときに表示される「サジェストキーワード」と「関連キーワード」を調べて、見出しや本文に追加していきましょう。
「サジェストキーワード」とは、検索窓にキーワードを入力したとき、検索エンジンが先読みして提案してくれる候補キーワードのことです。
もうひとつの「関連キーワード」とは、検索エンジンの検索結果ページ最下部に「〜〜に関連する検索キーワード」と表示されている、対象キーワードと関連性のあるキーワードのことをいいます。
どちらも、ユーザーの隠れたニーズを探り出す重要なキーワードです。
見出しや本文に含めることによって、ユーザーの利便性も上がり、コンテンツの網羅性も高めることに繋がるため、SEOの評価も期待できるでしょう。
サジェストキーワードと関連キーワードは、検索エンジンの検索窓やキーワードツールを使って調べることができます。
サジェストキーワードや関連キーワードが足りない記事がないか?既存記事のキーワードや内容を見返してみてください。
4. 共起語を含める
「対象キーワードとの関連性が高くコンテンツに出現する頻度が高いキーワード」のことです。
記事内に共起語を散りばめることによって網羅性や専門性が高くなり、新たな流入や検索エンジンからの評価も期待できます。
共起語を調べるための便利なツールもあるため、ツールを活用して効率的にリライトしていくのがおすすめです。
5. 更新日を追加する
記事を公開した日が古い場合は、最新の日時に更新していきましょう。
ユーザーは常に新しい情報を求める傾向にあるため、日付が数年前などの古い記事は、信頼を損なう恐れもあります。
そのため、常に最新の情報を提供しているサイトの方が、好印象を持たれやすいといえるでしょう。
また、検索結果のページに最新の更新日を表示することで、クリック率が上がる可能性もあります。
リライトの際は更新日を追加して、新しい情報を提供していることを伝えていきましょう。
6. 読みやすい文章にする
記事を読んでもらうためには読みやすい文章であることが重要です。
ユーザーの視点になってリライト候補の記事を読み返し、文章で分かりにくいところがないか?引っかかる箇所がないか、チェックしてみてください。
読んでいて分かりにくい記事は、ユーザーの離脱を招く可能性もあります。
ユーザーに対して分かりにくい専門用語がでてきたら、補足情報を入れたりサイト内の別記事に内部リンクさせたりするなどの工夫をしてみてください。
記事のジャンルによっても異なりますが、誰が読んでも分かりやすい文章作りを徹底しましょう。
まとめ
今回はリライト記事の選定方法や、リライトする際に意識すべきポイントをご紹介しました。
リライト候補を選定する際は、今回紹介した4つの基準を軸にして、課題を抱えている記事を洗い出し、ユーザーの需要に沿った記事へ改善させていきましょう。
一度投稿した記事を定期的に見直して改善することは、オウンドメディアの成長にも繋がります。
効果的なリライトを実施して、ユーザーと検索エンジンに評価されるコンテンツを作り出していきましょう。