効果的なペルソナの作り方を解説!設定例とマーケティング成功事例も大公開

Sambushi編集部です!

ペルソナという用語をご存知ですか?
効果的なペルソナを設定・共有ができれば、業務をスムーズに進められるうえに、顧客のニーズを把握でき、最適な商品やサービスを届けられます。

では、効果的なペルソナを作るにはどうすればいいのでしょうか?

この記事でご紹介する、ペルソナ設定が必要な理由、ペルソナの作り方や設定例、成功事例を知って、効果的なペルソナマーケティングを実施しましょう!


ペルソナとは

ペルソナとは、マーケティング活動における「理想的なお客様像」のことで、顧客ターゲットをより際立たせ、社内で共有するためにあります。
どんなビジネスにおいても「こんな人に訴求したい」といった顧客ターゲットを想定しますよね。ペルソナは、そのターゲットとなる顧客の特徴をより詳細にまとめたキャラクターのようなものと考えるといいでしょう。

商品やサービスを届けるべきターゲットである「ペルソナ」を明確にすることで、どのようなコンテンツをどのように発信していけばいいのかがわかるようになります。

ターゲットとの違い

『ペルソナとは、マーケティング活動における「理想的なお客様像」』ということは、ペルソナ=(イコール)ターゲット?と思う方もいるでしょう。
しかしながら、ターゲットとペルソナは同義ではありません。ターゲットが示す顧客像は抽象的。一方ペルソナはターゲットをより具体化したもの。つまりペルソナは「より細分化された」ターゲットを示すと言えます。

【ターゲットとペルソナの違い】

ターゲット=抽象的 ペルソナ=具体的
例)20代女性 例)28歳女性、会社員、営業事務、年収320万円、東京都目黒区在住、シングル、趣味はソロキャンプ…など

ペルソナ設定をマーケティングに活用する2つの理由

ペルソナとは何なのかが分かったところで、次にマーケティングにおいてペルソナを設定する理由を見ていきましょう。

顧客目線でニーズを把握できる

ペルソナを設定することで、顧客目線でニーズを把握できます。
「ターゲットは20代女性」
これだけの情報では具体的な顧客像が想像できませんよね?
では、このように情報が具体化されていればどうでしょう?
「28歳女性、会社員、営業事務、年収320万円、東京都目黒区在住、新潟県出身、3人姉妹の末っ子、趣味はソロキャンプ…」

顧客像のイメージが湧きやすく、より顧客の立場に立てるのではないでしょうか。
ペルソナをきちんと設定することで、顧客の具体的な生活シーンを思い描け、顧客の立場でニーズを導きだすことができます。
結果、記事を制作する場合でも、SEO対策でどういったKWを設定すべきかを把握できるのです。

代表的な顧客像を社内で共有できる

具体的な顧客像(ペルソナ)に対して社内で共通した認識をもてれば、異なる部署同士でも議論を円滑に進められ、効率よくマーケティング活動を行えるようになるでしょう。

ペルソナの作り方と設定例

ペルソナの重要性がわかったところで、ペルソナの作り方を見ていきましょう。ペルソナの具体例も紹介するので、自社での設定イメージにご活用ください。

顧客に関する情報を収集する

まずは、顧客に関する必要な情報を、効率的に収集していきましょう。
この作業により、ボリュームゾーンや「ターゲットとして狙いたい」層を探ることができます。

ペルソナを作る上で必要な情報としては以下のようなものが挙げられます。

  • プロフィール(名前、年齢、性別、家族構成、居住地など)
  • 趣味
  • 買い物をする場所
  • 情報ソース(Webサイト、新聞、雑誌、TVなど)
  • 好きなサイトやアプリ
  • 利用しているSNS
  • 会社や組織(会社や組織の規模、年収、仕事の役割など) など

他にも、価値観や人生観、性格、人生や仕事のゴールなどまで踏み込むことで、よりリアルな人物像を描き出せます。

情報収集の方法としては、自社データの活用やアンケート、インタビュー、SNS、統計データなどさまざまなものが考えられます。
またGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを活用すれば、ある程度の属性を捕捉できますし、顧客データと結びつけることで詳細な嗜好分析ができます。
また、アンケートやインタビューは顧客の生の声を聞けるため、より具体的なペルソナ作成に有効です。

収集した顧客情報を整理・分析する

情報収集ができたら次は、それらの顧客情報を整理・分析し、ペルソナの骨組みを作ります。この作業は、マーケティングの情報サイトなどで配布されているようなペルソナシートのテンプレートやサンプルを利用すると整理しやすいでしょう。

自社製品たとえば「キャンプグッズ」を購入してくれそうな(キャンプをしたいと考えている)人の、

  • 年齢層はどのくらいか
  • 職業は何か
  • 年収はどの程度か
  • 生活圏はどこか
  • 普段どんな行動をしているか
  • 好きなサイトやアプリはなにか

など、似た傾向をグルーピング・カテゴライズすることで、共通するものが見えてくるはずです。共通項を抽出して、ペルソナシートを作成することで、偏りがなく、あたかも実在する人のような顧客像を描けます

ストーリーを作って顧客像を具体的にする

骨子ができたら、最後は肉付けです。生身の人間なら当然あるべきエピソードを設定し、顧客像を具体的にします

たとえば「アウトドアが好き」であれば…、
ソロキャンプが好きで、ヒロシのYouTubeチャンネルをお気に入り登録している。キャンプ場を選ぶこだわりは温泉や銭湯の近場であること。珍しいランタンを見るとつい買いたくなる。
などといった具合です。

ペルソナと自社製品・サービスとの関わりを掘り下げて考えることをおすすめします。ターゲットに対してどのタイミングで、どのような手段で、どのような情報を発信すればよいのかがわかりやすくなるはずです。

ペルソナ設定例

ペルソナの設定は、BtoBかBtoCかで異なるため、事業に合わせた設定を行う必要があります。

BtoCの場合は、趣味や休日の過ごし方などライフスタイルに関して具体的に設定していきます。

【BtoCにおけるペルソナ設定例】
① 基本情報(氏名、年齢、性別、居住地など)
② 職業(業界、業種、職種、年収など)
③ 家族構成(既婚/未婚、子どもの有無など)
④ ライフスタイル(1日の過ごし方、食生活、休日の過ごし方など)
⑤ 趣味
⑥ 性格 
⑦ 買い物をする場所
⑧ 情報ソース(Webサイト、新聞、雑誌、TVなど)
⑨ 好きなサイトやアプリ
⑩ 利用しているSNS など

BtoBの場合は、ペルソナは「企業」と「企業の担当者」2つのペルソナを合わせた形で設定する必要があるため、会社概要や購入に至るまでのプロセスなど「仕事に関する情報」が重要になります。

【BtoBにおけるペルソナ設定例】
① 担当者の情報(名前、性別、年齢、担当部署など)
② 会社の情報(会社名、従業員数、所在地、営業日など)
③ 事業内容(業界、業種、職種、売上額など)
④ 決裁権の保有者
⑤ メディア展開 など

ペルソナ設定で成功した事例

細かい設定がなされた架空の顧客像「ペルソナ」。ペルソナを設定することは本当にビジネスに貢献するのでしょうか?
ここでは、実際にペルソナ設定で成功した事例を2件紹介します。

【BtoC】Soup Stock Tokyo「秋野つゆ」

BtoCのペルソナ設定で成功した事例として、Soup Stock Tokyoの「秋野つゆ」があります。「秋野つゆ」は、厳密にはペルソナではありませんが似た例としてご紹介します。

Soup Stock Tokyoは、首都圏を中心に50店舗以上を展開しているスープ専門店。
「秋野つゆ」は、Soup Stock Tokyo設立前の企画時点で設定されました。都心で働くバリバリのキャリアウーマン、37歳女性、自分の時間を大事にする、シンプルでセンスの良いものを追求する、個性的でこだわりがある…、などとても細かくかつ具体的な人格設定がなされています。
そのため、商品開発や店舗デザイン、出店場所を議論する際に、「これは、秋野つゆさんっぽい、つゆさんっぽくない」などと方向性を決められ、Soup Stock Tokyoを成功へと導くことに繋がったと言われています。

参考:
https://www.dreamgate.gr.jp/contents/case/interview/35424
https://product.talent-book.jp/pr-talk/pr/smiles-nozaki/

【BtoB】日立グローバルライフソリューションズ株式会社「旭立信彦」

BtoBのペルソナ設定で成功した事例として、日立グローバルライフソリューションズ株式会社の「旭立信彦」を紹介します。
日立グローバルライフソリューションズ株式会社(旧・日立アプライアンス株式会社)は、業務用の白物家電や住宅設備機器、空調機器などを販売している日立グループの電機メーカーです。

同社は、設備店約1,800社にアンケート調査を実施し、8割を占めた10名以下の設備店へはインタビューも行い、ペルソナ像「旭立信彦」を作成しました。それにより、それまでぼんやりとしか掴めていなかった設備店のニーズや課題を把握することに成功。「旭立信彦」に沿ったマーケティングであらゆる販促ツールをリニューアルしたところ、業務用エアコン市場のシェアは9.8%→11.1%に増加しました。

ペルソナは架空の人物像ではありますが、現実の顧客からの意見をとりいれたことで、より現実的な人物像に近づけたことが成功のカギと言える事例です。

参考:https://jp.marketo.com/content/how-to-make-persona.html

まとめ

ペルソナをしっかりと設定できれば、社内で「理想の顧客像」の共通認識ができ、マーケティング活動がスムーズに進められます。また、顧客のニーズをより明確に把握できるため、最適な商品やサービスを提供できます。

まだペルソナを作っていない、もしくは有効なペルソナ設定ができていないのであれば、この記事を参考に着手してみませんか?

最新情報をチェックしよう!