Webライティングで気を付けたい4つのポイント

Sambushi編集部です!

弊社(リファイド)Wantedlyなどでライターさんを随時募集しているので、多くのライターと出会います。そのなかで、ライターとしての経験値は人それぞれ。「まだ実績が少ないですが、ぜひ好きな分野なので取り組みたいです!」と気合い十分に応募していただけるライターさんも多いです。

言ってしまえば文章を書くこと自体は誰でもできます。しかし、インターネット上へ公開するものである以上は、正確で間違いのない文章を書くWebライティングの技術が必要です。

技術と表現するとハードルが高く感じる方もいるかもしれませんね。これまでにWeb上で文章を発信してきた経験がないと、どのようにWebライティングのスキルを磨けばいいかわからないという人も多いでしょう。

そこで今回は、Webライティングで気を付けたい4つのポイントを解説します。小手先のテクニックではなく、Webライティングにおける大前提ともいえる大切なポイントです。

トラブルが発生してから「知らなかった」「聞いたことがない」なんて事態にならないよう、ライターさんだけではなく、ライターさんと接することがあるWeb担当者の皆さんもしっかりと知識として身に着けておくことをおすすめします。


Point1. 信憑性のある情報を提供する

Webライティングでは、ライターや編集者にとって専門外の分野を扱うことが多々あり、他のサイトの情報を参考にして記事制作をすることもあるでしょう。そういった場合、重要なことは「参考にするサイトや記事に信憑性があるのかどうか」という点です。

例えば、介護に関するある記事で次のような文章があったとします。

2017年に◯◯省が発表した「介護士のキャリア志向調査」では、「マネージャーになりたい」と希望している人は全体の10%。前年と比べると-2%となっていることがわかりました。

この文章をみて、「なるほど。◯◯省が出した情報なら使えそうだ!」と、この記事だけで“信憑性がある情報”と判断してしまうのは、とても危険です。この記事、この文章に載っている情報が正しいとは限りません。現に上記の文章にある調査元や年数、数値は全て想像で書いたものです。

こういった調査結果を扱う際は、まずその調査結果が正しいのかを確認するために、調査元である企業や国の機関などがリリースしている情報=1次ソースを探しましょう。1次ソースをみつけることができたら、その資料を参考にするといいでしょう。

インターネット上に公開されているかといって、資料や画像などのコンテンツを自由に使ってよいということではありません。引用がNGであったり、画像の引用はOKだが編集を加えるのはNGだったりと、各企業や機関でルール・規定が設けられていることがほとんどです。
著作権などの侵害につながる可能性も高いため、コンテンツの利用する際には、必ずルール・規定を確認するようにしましょう。

出典元を必ず記載する

「参考にしたい調査結果や画像などの出典元であるサイトのルールや規定に従って利用しましょう。」と伝えましたが、出典元として記載することが義務づけられていないこともあります。

そういった場合、記載しなくてもいいとされていても、記事内に情報を引用、数値などを参考として記載する際は、引用元をきちんと明記して信憑性のある情報ということをユーザー(読者)へ伝えると効果的です。そのため「出典元は記載するもの」と意識をもっていたほうがよいでしょう。

「YMYL」に注意

また、Webライティングをする上でSEO対策を考えているのであれば、信憑性の一つとして“YMYL”にも注意が必要です。

YMYLとはYour Money Your Lifeの頭文字を取った略称で、Googleが検索品質評価ガイドラインで挙げている次のテーマに対して使われる言葉です。

・健康
・医療
・幸福(宗教)
・財産
・安全

端的にいうと、人々の人生を大きく左右する可能性のあるテーマは取り扱いに注意が必要ということです。信憑性や信頼性のある1次情報を持った機関・人物の発信ではない場合、安易に触れるのは避けた方が賢明です。

ユーザーやGoogleから評価されるどころかペナルティを受けてしまい、オウンドメディアそのものの評価が落ちてしまう事態になりかねません。

Point2. 著作権の侵害や薬機法違反をしない

Webライティングに限らず、あらゆるコンテンツの作成で気を付けたい“著作権の侵害”および“薬機法(旧・薬事法)”。

Webライティングは簡単そうに見えて実は大変な作業。そのため、公開されている既存の文章をそのまま真似したり、バレないようにリライトしてライティングした方が、楽に感じる場合も多いです。

しかし、それはただのコピペであり、他人が作り上げたコンテンツを盗用するしているだけにすぎません。

既存の文章や写真などを含むコンテンツを、無断で利用することは著作権の侵害です。たかが文章だからといって著作物を盗用し、権利を侵害することは絶対にやめましょう。

また、商品やサービスなどを紹介する文章で気を付けたいのが、薬機法です。2014年の改正によって名称変更したため、昔から知っている人の中では旧名称の「薬事法」で呼んでいる人もいます。

知らないでは済まされない薬事法

薬機法は医薬品や化粧品などの品質や有効性、さらには安全性といった全般を保証するための法律です。効果や効能に関する誇大広告を禁止する目的があります。

「この薬を飲んだら風邪が治った」「この育毛剤なら毛が生える」という表現をすることは薬機法違反です。

テレビCMでも、医薬品や化粧品を宣伝する際に背景と同化した「※効果には個人差があります」といったテキストが表示されています。通常の速度で再生するとほとんど読み取れないことも多いですが、あのテキストは薬機法違反を避けるための注意書きを書いているのです。

薬機法に関しては一般人がおいそれと判断するのが難しいため、専門家と連携するのが良いでしょう。薬機法は法律なので、違反すると罪に問われます。罰金や広告の停止などオウンドメディアのみならずクライアントにも迷惑をかける可能性があります。

・医薬品
・医薬部外品
・健康食品
・美容品
・医療機器

上記のようなジャンルの商品・サービスをテーマにしたWebライティングを行う際は、薬機法を遵守するよう十分に注意しましょう。

Point3. レギュレーションを守る

オウンドメディアなどの“読み物”を発信するサイトでは、語尾や表記などを統一することも大切です。例としては次のような項目が挙げられます。

・文体を「ですます調」「だである調」などで一つに統一する
・文末の語尾を3回以上連続させない
・英語の名称はカタカナでも表記する
・1桁の数字は全角、2桁の数字は全角にする
・難読な単語には初回のみルビを振る
・「あれ、これ」などの指示語を極力使用しない
・テキストエディターで3行を超えたら段落分けする など

著作権や薬機法と違い、メディア独自のルールは、法的にこうするべきといった決まりがありません。ここで挙げた項目もあくまで例でしかないため、各メディア基準のレギュレーションを設けライターへ伝える、またはライターの方はクライアントの担当者に確認することで対策をしましょう。

レギュレーションを守り、文章のテイストをそろえることによって、統一性のあるメディア運営ができるようになります。

最初から完璧な文章とは限らない

ただし、レギュレーションを守った完璧な文章はなかなか存在しません。どれだけ気を付けていても語尾が統一できていなかったり、表記が揺れることがあります。例えるならヒューマンエラーに近いもので、経験豊富なライターでもミスをしないとは言い切れません。

そのため、ライター、編集者、校正・校閲者などが複数人でもチェックを行い、少しずつ文章を推敲していくものだと考えておきましょう。

Point4. 目的にあった記事を作成する

注意ポイントとしては、目的にあわせた記事および文章の作成を行うことが挙げられます。

話題性の高いトレンドやニュースをテーマにした速報性がある記事の場合は、鮮度が落ちないようにできるだけ早いリリースが求められます。そのため、情報の正確性に気を付けながら少ない文字数でも伝わる文章をWebライティングする必要があるでしょう。

鮮度を保ったまま記事をリリースするためには、Webライティングにかける時間が非常に短くなります。遅くても2~3日、早いと数時間で記事を書く場面も多いです。話題が沸騰しているあいだにリリースするのが速報性の高い記事における共通認識といえます。

一方でSEOを目的とした記事の場合、ユーザーファーストを掲げるGoogleのガイドラインに沿って、タイトルや見出しなどに入れ込むキーワードにこだわると、自然とニュースといったトレンド性が強い記事より制作時間がかかります。

とはいえ、時間をかけた記事=品質が高い記事とはなりません。重要なのは時間をどれだけ使ったということではなく、その記事のコンセプト・目的、もっといえばユーザーの疑問や不安が何なのであるのかを考え、その記事が回答となっているか、を意識することが重要です。

ニュース記事とSEO記事、どちらもWebライティングをすることに変わりはありません。しかし、求められている目的が異なるため、記事作成の目的をきちんと把握した上でWebライティングするのが大切でしょう。

▼「記事の種類別に作成するポイントを知りたい!」という方はこちらの記事をどうぞ
【6種類別に解説】Web記事の作成ポイント

まとめ

今回ご紹介した、Webライティングで気を付けたいポイントをまとめると、次の4つです。

1. 信憑性のある情報を提供する
2. 著作権の侵害や薬事法違反をしない
3. レギュレーションを守る
4. 目的にあった記事を作成する

信憑性のある情報を書けないばかりにGoogleからペナルティを受けてしまうと、記事が検索結果に反映されません。また、Webライティングを「ただ文章を書くだけの作業」と侮っていると、著作権法違反や薬事法違反で痛い目を見ることにつながりかねません。

レギュレーションを守らないとサイトのテイストが合わず、ユーザーが違和感を覚えて離脱してしまいます。記事の目的とズレた文章をWebライティングしても、読まれない記事を量産するだけです。

オウンドメディアやコーポレートサイトなどでWebライティングをする際は、この4つのポイントを抑えて文章を書いてみてください。

▼「記事公開前に何をチェックすればいいの?」という方はこちらの記事をどうぞ
【チェック5項目】記事の公開前にはこれをチェックしよう

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