説明上手になれる「PREP法」とは?良い例・悪い例・トレーニング方法を紹介

PREP法とは、聞き手に理解されやすい文章構成を作るための手法のひとつ。結果は最初と最後で2回述べ、さらに理由と具体例を交えた説得力がある構成が特徴です。本記事では、PREP法とは何か・取り入れるメリット・デメリット・良い例と悪い例の比較・トレーニング方法を解説しています。


PREP法とは

PREP法とは、理解されやすい文章構成を作るための手法のことです。

  • Point/結論
  • Reason/理由
  • Example/具体例
  • Point/結論

上記の構成を基本とするため、それぞれの頭文字を取って「PREP」と名付けられました。結論を後に持ってくる「起承転結」とは違い、結論から始まるのが特徴です。これによって、聞き手が話の要点を理解しやすい構成になっています。

PREP法が活かせる場面

PREP法は、主にビジネスメール・プレゼンテーション・求人・面接などのビジネスシーンで重宝されています。だからと言って、ビジネスシーンのみにしか活用できないわけではありません。婚活・家族との話し合いなど、プライベートでも説得力を必要とする場では活かせるでしょう。

SDS法との違い

SDS法も、聞き手が理解しやすいようにするための手法ではありますが、文章構成がPREP法とは異なります。

  • Summary/要点
  • Details/詳細
  • Summary/要点

以上がSDS法の構成です。SDS法は、PREP法のように理由・具体例が存在しません。その代わり、要点をより噛み砕いて説明するという工程があります。ニュースや自己紹介など、理由や具体例を必要としない場面ではこちらが活躍するでしょう。

PREP法を取り入れる4つのメリット

PREP法を取り入れて文章を作ることで、あらゆるメリットを実感できるでしょう。ここでは、PREP法を用いる4つのメリットを紹介します。

1.説得力が増す

PREP法は最初と最後に結論を述べるため、その結論を強調することができます。一度しか述べない場合に比べ、説得力は自然に増してくるはずです。さらに理由や具体例も交えているため、聞き手はその話に納得しやすくなります。

2.聞き手のストレスにならないよう簡潔に伝えられる

聞き手のストレスにならないという点も、PREP法の魅力です。聞き手は、結論や理由が明確でなければストレスを感じやすいもの。しかし、PREP法を用いた文章は結論も理由もハッキリとしています。また、PREP法の構成に従っていれば無駄な話を含んでしまうことも滅多にないため、聞き手がストレスを感じることは少ないでしょう。

3.文章を作成しやすくなる

PREP法をベースにすることを意識していれば、文章を作成しやすくなります。文章は、構成が定まっていなければスラスラと作成するのは難しいです。下手をすれば、伝えたいことが曖昧な文章になってしまうでしょう。

しかし、PREP法をベースにして文章を作れば、構成に迷うことも伝えたいことが曖昧になることも防げます。文章作成に苦手意識がある人は、PREP法を身につけることで苦手意識が払拭されるかもしれません。

4.思考の整理が上手くなる

この手法を習慣化することで、思考の整理が上達することもあるでしょう。PREP法を用いて文章を考えるとき、自然と「結論は何か・理由は何か・具体例は何か」を整理します。これを繰り返すうちに、文章を考えるとき以外でも思考を整理するのが上手くなります。

PREP法を取り入れる2つのデメリット

PREP法を導入することで、必ず良い結果につながるわけではありません。少なからず、PREP法を用いるのにふさわしくない場面も存在します。ここでは、考えられるデメリットをチェックしましょう。

1.引き込まれるような面白みを出せない

人を感動させたり、好奇心をくすぐったりしたいときには向きません。結論から始まるPREP法は、聞き手にこれからどんな話をするのかすぐに伝えられます。そのため、話に意外性はなく、面白みに欠けてしまうのです。物語を書くときや追体験を話すときなど、ワクワク・ドキドキさせたい場面では別の手法を取る方が良いでしょう。

2.伝えたいことがハッキリしていなければ意味がない

PREP法は、あくまでも結論や理由が明確でなければ構成できません。もしも伝えたいことが曖昧なままなら、PREP法を用いてもチグハグな内容になってしまいます。そうならないために、まずは伝えたい結論は何か・理由は何かなど、思考を整理するべきです。

【比較】PREP法を使えている良い例・使えていない悪い例

PREP法を習得したいのであれば、まずは良い例と悪い例を知っておきましょう。ここでは、ビジネスメール・プレゼンテーション・求人で用いる場合の例を紹介します。

ビジネスメールの場合

まずはビジネスメールでの良い例・悪い例です。

悪い例先日の研修は人手が足りませんでした。この日欠勤した指導担当がいたことも原因とは思いますが、そうでなくても対応しきれなかったと思います。今度の会議でそのことをお話ししたいのですが、よろしいでしょうか?
良い例【P:結論】〇日の会議で、新人研修の指導担当人数を見直す時間をください。
【R:理由】先日の研修では指導する社員が足りず、対応しきれなかった部分が数多くあったからです。
【E:具体例】多くの新入社員から質問や相談がありましたが、研修時間内で対処しきれませんでした。
【P:結論】早急に対処したいので、さっそく〇日の会議で指導担当の人数を調整させていただけますと幸いです。

プレゼンテーションの場合

続いてプレゼンテーションでの例です。基本的には以下の良い例のような構成で、必要に応じて具体例を増やすなどすると良いでしょう。

悪い例昨年はテストクロージングを実施し始めました。すると、顧客から「安心して購入できた」と評価が多く得られるようになりました。また、アポの獲得率も前年より20%増加しています。
良い例【P:結論】昨年における当社のアポ獲得率は71%。前年より20%増加しました。
【R:理由】これは、昨年から実施し始めたテストクロージングが大きく影響していると考えられます。
【E:具体例】テストクロージングを導入し始めた時期から、アポ獲得数が著しく増加していました。同時に実施していた顧客アンケートでは、「安心して購入できた」という評価が7割を超えています。
【P:結論】顧客の購入意思に沿って商談を進めることで、顧客の安心とアポを獲得することができました。引き続き、テストクロージングは実施していきます。

求人の場合

求人では、欲しい人材について書くとき、自社の魅力を書くときなど、あらゆる場面で活用できるでしょう。ここでは、欲しい人材について書くときの例を紹介します。

悪い例総務の仕事は、文書チェック・設備管理・資料作成などがあるため、責任感を持って働ける人材を募集します。
良い例【P:結論】自社が求めるのは、責任感を持って働ける人材です。
【R:理由】総務は細かなチェック業務・資料作成などが発生します。
【E:具体例】例えば、文書チェックの際は内容や文章に誤りがないかなど、綿密な確認が必要となります。他にも、社内規定変更・改正などがあった場合は資料作成に当たらなくてはなりません。
【P:結論】このような業務を、責任を持って担当できる人を我々は募集します。

PREP法のトレーニング方法

続いて、PREP法のトレーニング方法を紹介します。PREP法を身につけたい人は、以下の2つを実践してみてください。

1.文章を書いてみる

まずは実際に文章を書いてみましょう。考えたり話したりするだけでは、自分がPREP法を正しく活用できているのか自覚しづらいです。しかし、紙などに書き出せばおかしな点も簡単に見つけられます。

2.実際に使ってみてフィードバックしてもらう

プレゼンテーションやビジネスメールなどで実際に応用してみて、聞き手からフィードバックしてもらうのも手です。聞き手がわかりづらいと感じたポイントを知ることで、より質の高い文章に仕上げられます。ぜひ信頼できる人物に協力してもらいましょう。

PREP法を活用して説明上手になろう!

PREP法を上手く用いられるようになれば、説明が上手くなれます。そうなれば、プレゼンテーションや求人など、説得力が必要な場面で良好な結果が得られるようになるはずです。さっそくトレーニングを重ねて、PREP法を身につけましょう。

求人の場でPREP法を上手く活用できない場合は、運用代行に相談してみるのも良いです。Wantedlyを利用している企業にはリファイドのサービスがおすすめです。興味のある人はぜひ一度相談してみてください。

お問い合わせフォーム

    最新情報をチェックしよう!