学生からの応募がこない、理想とする人材からの応募がない、採用担当者の人手不足など、新卒採用に関して多くの企業が課題を抱えています。新卒採用を成功させるには、自社が抱える課題を把握し、それに見合った対策を講じることが欠かせません。今回は新卒採用でよくある疑問とその解決策とともに、新卒採用市場の現状を紹介します。
新卒採用でよくある5つの課題
優秀な人材や理想とする人材の採用を望むのは、どの企業にも当てはまる共通認識です。しかし、新卒採用を始めたものの、何らかの“採用課題”を抱えている企業は少なくありません。まずは新卒採用でよくある課題をチェックし、自分達の企業はどのような壁にぶつかっているのか、現在の課題を把握しましょう。
1.そもそも応募者が集まらない
秋採用、一次募集、二次募集など、どのシチュエーションであっても、新卒採用はそもそも応募者が集まらないと始まりません。採用フローの初期段階でつまずきやすいのが、母集団の形成ができないこと。母集団とは企業の求人に興味を示してくれる、言わば“応募の候補者”です。
名の知れた大企業であれば、求人サイトに情報を載せただけで多くの学生が関心を示します。一方、中小企業や成長過程のベンチャー企業など、知名度が低い企業の求人情報は目につきにくいため、母集団の形成が難しい、つまり応募者が集まりにくいのです。新卒採用を始めたものの、思うように応募者が集まらない場合は、母集団の形成という課題を優先的にクリアしていく必要があります。
2.採用したい人材を獲得できない
理想の人材を獲得するには、母集団の質が重要です。なぜならば、母集団を形成できていたとしても、そこに自社が求める人材がいないと採用には結びつかないからです。
母集団に理想の人材が含まれていない、または少ない場合は、採用チャネルの選択や求人情報の内容などに原因があるかもしれません。理想とする人材を獲得できないのが課題と感じているのであれば、求める人材に適切な訴求ができているか、今一度見直しましょう。
3.合格者が出ない
新卒採用は採用担当者だけでなく、その上司や配属先の社員、役員など、多くの人が関わっています。そのため、採用担当者による一次面接を通過した応募者が二次面接や最終面接で不合格になってしまい、新卒採用がなかなか進まないこともあります。
4.応募者から辞退されてしまう
多くの採用担当者の頭を悩ませているのが、選考中や内定後に発生する応募者側からの辞退です。
辞退の原因はいくつか考えられるものの、一概には言えません。応募者も理想とする企業に正社員として入社するため、必死に就活をしています。内定をもらった企業を比較し、希望に添わない企業を辞退するのは自然なことですので、辞退者をゼロにするのはなかなか難しいでしょう。しかし、新卒採用の選考フローや対応スピードなどを改善すると、辞退者を減らすことはできるかもしれません。
5.企業側の人手が足りない
採用担当者の人手不足も、新卒採用の課題になり得る事案です。人手が足りないと応募者へのレスポンスが遅れる、フォローが甘くなるなどの弊害が生じます。それにより、理想とする応募者が離脱してしまう可能性が高まってしまうのです。
新卒採用を成功に導く5つの解決策
採用課題が見えてきたら、それに見合った対策を講じることで新卒採用が成功に近づきます。ここでは、先述した5つの課題の解決策を解説していきます。
1.母集団の形成:採用チャネル・求人情報を見直す
応募者の候補である母集団が形成できていない場合は、採用チャネルと求人情報の見直しが大切です。
<採用チャネルの見直し>
母集団を形成するには、自社の求人情報が多くの応募者の目に留まる必要があります。採用チャネルの見直しは、自社の認知度向上の第一歩。求人広告や就職サイトといった既存のチャネルに加えて、企業が求職者に直接アプローチをする「ダイレクトリクルーティング」や、SNSを活用する「ソーシャルリクルーティング」など、近年は採用チャネルの種類が増えており、選択肢が広がっています。
<求人情報の見直し>
母集団が形成できていない、採用チャネルを見直したのにターゲットとする人材からの応募が少ない場合は、求人情報の内容も見直しましょう。求人の内容が、情報の羅列になってはいないでしょうか。もちろん応募資格や給与、待遇といった必要最低限の情報は記載する必要がありますが、求人情報は「広告」だと再認識し、ターゲットの心に刺さる自社の魅力を盛り込むことも大切です。
2.人材の獲得:ターゲットを明確化する
新卒採用をするにあたり、ターゲットの明確化は欠かせません。「コミュニケーション能力が優れた人材がほしい」「理解するのが早い人材が良い」「いや、地頭が良い人材も…」など、新卒採用を始める際は各採用担当者からさまざまな意見が挙がるでしょう。
しかし、ターゲットが定まっていない状態で求人情報を出すと、理想とする人材を獲得できる可能性は下がります。ターゲットを明確化することで、自社の求人情報を求める人材へ効率的に発信できるだけでなく、選考基準を社内で統一しやすくなるため、採用活動自体がスムーズになります。
求人情報を出す前に、理想とする人材にアプローチするにはどの採用チャネルが適しているのか、そして求人情報の内容はターゲット向けになっているかを考えましょう。そうすることで質の良い母集団を形成でき、結果的に理想の人材を獲得しやすくなります。
3.合格者の選出:評価基準を社内で統一する
なかなか合格者が出ない場合は、評価基準や方法のズレが原因であることが考えられます。評価基準や認識を統一すると選考に関わる担当者のズレを防げ、ターゲットを逃すこともなくなるでしょう。
また、評価シートは採用担当者だけが見るのではなく、二次面接を行う担当者や最終面接を行う役員などと共有しておく方法もあります。
4.応募者の辞退防止:新卒採用の選考フローや対応を見直す
選考中や内定後の辞退者が多い場合は、選考フローや対応方法の見直しが有効です。選考中の辞退者が全体的に多いのであれば、会社説明会と試験を同日にする、面接の回数を減らすなど、応募者の就活にかかる期間の短縮を図りましょう。
なお、理想とする人材から応募があったにもかかわらず選考中に辞退されてしまう場合は、選考フローを一部省略することを検討してみてはいかがでしょうか。選考フローのスピード感、そして「あなたは他の人と違う」という特別感を出すことで相手に好印象を与えられます。
また、内定後に辞退される場合は、レスポンスの遅さやコミュニケーション面で相手に不安を与えている可能性があります。選考中はもちろんのこと、内定後も入社に対して不安を抱く学生は少なくありません。内定を出したからと安心せず、電話やメール、SNSなどで相談に乗る、社員との交流会を開くなど、丁寧なコミュニケーションを意識することが大切です。
5.人手不足の解消:採用管理システムなどを導入する
採用担当者の不足が課題となっている場合は、他部署に応援をお願いするのも一つの方法です。とはいえ、社内の人物であることに変わりはないため、その分どこかにしわ寄せがくるかもしれません。コスト面に余裕があれば、採用管理システムの導入や採用アウトソーシング(通称:RPO)を利用する方法があります。
採用管理システムを使うと「求人・応募者・選考」すべての管理を効率化できます。また、採用アウトソーシングの利用で人手不足が解消されると、注力したいコア業務に担当者を配置する余裕が生まれ、社内の他業務もスムーズに進む可能性があるでしょう。
把握しておきたい、新卒採用市場の現状
新卒採用をする際は、新卒採用市場の現状を把握することも大切です。ここでは企業の人手不足の高まりと、就活を早期に始める学生の増加について解説します。
企業の人手不足が高まっている
2019年に厚生労働省が発表した「我が国を取り巻く人手不足等の現状」※1によると、2013年に企業の人手不足感が高まり始め、2019年3月の調査では1990年代のバブル期に次ぐ高い水準だったそうです。
さらに、2019年10月に帝国データバンクが発表した調査結果※2では、実に企業の50.1%が正社員不足であることが判明。その後、2020年5月の同調査では正社員の不足割合が29.1%と、回復傾向にあることが分かりました。しかし、コロナ禍の2021年10月に発表された同調査※3では、正社員の不足割合が43.8%と、再び上昇傾向に。
企業の人手不足の高まりに加え、少子高齢化社会の進行によって新卒採用の競争が激化しています。優秀な人材は奪い合いになることを念頭に置いて、採用活動を進める必要があるでしょう。
※1参考:厚生労働省「我が国を取り巻く人手不足等の現状」
※2参考:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」(2019年10月)
※3参考:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」(2021年10月)
就活を早期に開始する学生が増加している
今まで、日本では最終学年の学生が同じタイミングで就活を行う、新卒一括採用が一般的でした。しかし2021年9月、経団連が企業に対して「新卒一括採用の見直しを促す方針」であることが報道され、話題に。それを受け、早期選考や通年採用を取り入れる企業が増えつつあります。
また、不安を覚えることを理由に、就活を早期に開始する学生も増加中です。新卒一括採用の見直しと学生の就活状況の変化、両者の相乗効果によって新卒採用は厳しさを増しつつあります。
新卒採用は「Wantedly」の活用を
人手不足で新卒採用が厳しい、理想の人材と出会えていない企業さまにおすすめなのが、採用オウンドメディアのWantedly(ウォンテッドリー)です。既に導入済みの企業さまの中には、うまく運用できていないと悩む採用担当者さまもいるかもしれません。ここではWantedlyの特徴と魅力、そして運用代行を担う株式会社リファイドを紹介します。
「Wantedly」の特徴と魅力
登録ユーザーが300万人超えと、多くのユーザーに支持されているWantedlyは、“共感”を軸にマッチングするサービス。求人広告とは違い、給与条件の記載がNGなところが最大の特徴です。その代わり企業の理念や文化、考え方など、他の人材サービスとは違うポイントで自社の魅力を訴求できます。
ブログ機能「ストーリー」を使えば、採用広報ツールとしても活用可能。募集要項では伝えきれない魅力を発信することで、自社のファン、すなわち母集団の形成につながります。「ダイレクトスカウト」機能で気になる候補者に直接アプローチもできるので、理想とする人材を獲得できる可能性が高まります。
「Wantedly」の運用代行はリファイドにお任せ!
新卒採用に役立つWantedlyですが、他の採用チャネルとは違い、自社で運用する必要があります。そのため、人手不足の企業さまでは「せっかく導入しても活用できていない」なんてこともあるのではないでしょうか。そんなお悩みは、株式会社リファイドが行う運用代行サービスの利用で解決できます。
<リファイドのサービス>
- メインページ作成
- 募集記事作成
- ストーリー記事作成
- スカウトテンプレート作成
- 応募者への1次対応
- 応募者管理
検討段階でもご相談は無料で承ります。まずはお気軽にお問い合わせください。
新卒採用はまだ間に合う!ぜひ「Wantedly」の活用を
企業の人手不足の高まりや新卒一括採用の見直しなどによって、新卒採用の競争は激化しています。しかし、新卒採用はまだ間に合います。自社が抱える課題に適した対策をしつつWantedlyを活用すると、きっと理想の人材と出会えるはず。ぜひ、Wantedlyの活用を検討してみてください。