マインドセットとはその人の持つ考え方のことで、成長マインドセットと固定マインドセットの2種類があります。企業や組織が成長するために求められるのは、社員の成長マインドセットです。本記事ではマインドセットの意味と種類、企業が成長マインドセットを持つ重要性を始め、マインドセットの変え方と採用時の見極め方を紹介します。
マインドセットの意味と種類
企業の人材育成に取り入れられることもある、マインドセット。まずは、その意味と種類から押さえておきましょう。
マインドセットとは思考パターンのクセ
マインドセットとはその人が持つ思考パターンのクセであり、教育や生育環境、経験などから形成されたものです。誰もが固定化された考えを無意識のうちに持っていて、気づかぬうちに信念や価値観、判断基準などに影響しています。
なお、マインドセットを持つのは個人に限りません。企業や組織にも形成されており、企業理念や経営戦略、組織の文化、行動規範などに反映されています。
マインドセットは主に2種類
マインドセットには、成長マインドセットと固定マインドセットの2種類があります。
成長マインドは“自分の能力は努力すれば成長する”という思考パターンです。努力や挑戦だけでなく、失敗や経験からも学びを得るという考え方のため、プラスの影響を与えます。
一方、固定マインドセットは“自分の能力は努力をしても変わらない”という、マイナスの影響を与える思考パターンです。考え方が硬直しているため「硬直マインドセット」と言い換えられることもあります。
なお、ビジネスにおいては成長マインドセットを持つことが重要です。人は成長マインドセットと固定マインドセットの両方を持っていることが多いですが、思考パターンを変えることは可能です。マインドセットを変えるやり方は後述します。
【個人と組織】マインドセットを構築する要素
個人と企業では、マインドセットを構築する要素が若干異なります。それぞれの主な要素は次の通りです。
個人のマインドセット | ・経験 ・価値観 ・信念 ・先入観 ・暗黙の了解 |
組織のマインドセット | ・製品や事業の特性 ・企業理念 ・経営戦略 ・ビジョン ・経験 |
企業が成長マインドセットを持つ重要性
成長マインドセットを持つ社員を増やすことは、企業の成長につながります。なぜなのか、その理由を見ていきましょう。
社員の考え方が変わり、組織が成長する
個人のマインドセットは、身近な人物に影響を与えると言われています。例えば、組織のリーダーが成長マインドセットを持っていれば、身近で働く部下に伝播していきます。ポジティブ思考の社員が増えることで、組織全体の雰囲気が明るいものに変わるでしょう。互いに意見を言いやすい関係性を築けることで、組織全体の成長につながります。
全体の生産性が高まる
ポジティブ思考である成長マインドセットを持つ社員が増えると、組織全体の生産性アップにも期待ができます。なぜならば、成長マインドセットを持つ社員は新しい物事に挑戦するなど、上司からの期待に応えようと努力をするから。その経験の中で、社員一人ひとりの能力やモチベーションが向上することによって、結果的に生産性も高まるのです。
企業のマインドセットを変える2つの方法
企業のマインドセットを変えるには、社員一人ひとりのマインドセットを変えることが必要不可欠です。今回は研修によって変えていく方法と、新たに人材を採用する方法を紹介します。
1.マインドセット研修を導入する
自分の思考パターンを客観視する、失敗から改善策を見出す、ポジティブなフィードバックを行うなど、マインドセットを変える手法はいくつもあります。
しかし、何よりも大切なのは「マインドセットとは何か」を社員に理解してもらうこと。そのために有効なのがマインドセット研修です。マインドセットは、社員の立場や役職によって求められるものが異なります。例えば新入社員には、自社が持つ成長マインドセットを理解させることが大切です。入社時にマインドセット研修を実施して地盤を作り、長期的な成長を目指します。
また、周囲に影響を与えやすいリーダーや管理職には、部下を指導する上で欠かせないマインドセットを身につけてもらうことが大切です。該当社員が昇進や昇格をするタイミングで研修を実施し、固定マインドセットを成長マインドセットに変換させましょう。
2.成長マインドセットを持つ人材を新たに採用する
マインドセットはこれまでの人生経験によって形成されているため、社員のマインドセットを今すぐ変えるのは簡単ではないかもしれません。既存社員に行う研修の他に、成長マインドセットを持つ人材を新たに採用する方法も一案です。
成長マインドセットを持つ人物が新しく加わると、既存社員に刺激を与えられます。ポジティブ思考が伝播していくことで、組織の成長につながるでしょう。
採用時に見極めたい2つのマインドセットと質問例
その人が持つマインドセットは、自己評価意識、組織内位置認識、成果視点、免責意識など、8つの要素からある程度は判断できると言われています。その中で周囲の社員に影響を与えやすいのは、自己評価意識と組織内位置認識です。採用時はこの2つを重点的に確認すると、自社に好影響を与える人材とマイナスに作用する人材を見極めるヒントを得られるでしょう。ここでは、自己評価意識と組織内位置認識の意味と、確認できる質問・返答例を紹介します。
1.自己評価意識
「自分の価値は自分が決める」と考えている度合いを表すのが、自己評価意識です。度合いが高いほど他者の意見を受け入れづらいと考えられる上に、自己評価意識はマネジメントによって修正するのは困難とされます。自社の成長のためだけでなく、一緒に働く社員のためにも自己評価意識が高い人材の採用は避けた方が無難と言えます。
自己評価意識が高い人は、質問に対して自分の見解を述べる傾向にあるそうです。相手の自己評価意識を探るために「あなたが全力で取り組んだ仕事と、その達成度を教えてください」と質問してみましょう。
「自分なりにベストを尽くして頑張りました。」「取り組みや結果は上々だったと思います。」「顧客の反応は良かったと思います。」など、客観視できていない自分の見解を述べてきたら要注意のサイン。
反対に「〇〇の仕事では毎月△件の契約を取っていました。」などと事実を述べる人材は自分を客観視できており、他社からの評価を意識していると判断できます。
2.組織内位置認識
「自分は企業に所属している」という意識や、上司との上下関係などを意識する度合いを示すのが組織内位置認識です。
<認識度合いが低い人の特徴>
- 「自分は賢い」と思い込んでいる
- 自社や上司を批判する
- 上司の指示を無視する
- 指示内容の必要性を求めてくる
このような人材は組織にとってマイナスに働くことが多いため、採用は避けたいところ。面接時に「今回の転職理由を教えてください」と質問し、「上司の対応が悪かった」など会社や上司の悪口を言わないか確認しましょう。
マインドセットはWantedlyでも活用できる
300万人以上のユーザーが登録している採用オウンドメディア・Wantedly(ウォンテッドリー)。募集ページに給与の掲載NG、候補者と企業は“共感”でマッチングするなど、独自の仕組みが魅力です。ここでは、マインドセットをWantedlyで活用する方法と、運用代行サービスを紹介します。
組織マインドセットを募集ページに掲載する
Wantedlyで理想の人材を獲得するには、候補者から共感を得ることが必要不可欠です。ブログのように記事を更新できるストーリー機能の活用も大切ですが、募集ページに組織マインドセットを記載するのも有効です。
製品や事業特性、企業理念を始め、経営戦略やビジョンを記載することで、自社の特徴がより伝わります。「この企業は自分に合っている」と候補者に思ってもらうことが、共感の第一歩。
また、組織マインドセットの記載があると入社後のイメージが湧きやすくなります。双方の認識が一致することで、ミスマッチの防止にもつながるでしょう。
運用が難しい場合は代行サービスの活用を
Wantedlyは魅力的な機能が多いですが、募集ページやスカウトメールの作成など、基本的にはすべて自社で行う必要があります。ノウハウやマンパワーが求められるため、導入していても思うように運用できていない企業も少なくないでしょう。
そんな企業におすすめなのが、株式会社リファイドのWantedly運用代行サービスです。
<リファイドの主なサービス>
- メインページ作成
- 募集記事作成
- ストーリー記事作成
- スカウトテンプレート作成
- 応募者への一次対応
- 応募者の管理
お困りごとはリファイドにお任せを。まずはお気軽にご相談ください。
マインドセットを組織の成長や採用活動に活かそう
ポジティブ思考で、何事にも前向きに取り組む成長マインドセットは、企業の成長に欠かせません。社員のマインドセットを変換する研修の実施や、成長マインドセットを持つ人材の採用を検討してはいかがでしょうか。
また、組織マインドセットを採用ページやWantedlyの募集ページに掲載したり、候補者のマインドセットを探る質問をしたりと、採用活動に活かすのもおすすめです。Wantedlyの運用に迷われた際は、ぜひリファイドまでご連絡ください。